米国、ウクライナとの鉱物資源協定に近く署名へ トランプ大統領が見通し示す
(VOVWORLD) - アメリカ政府高官は現在の鉱物資源協定案について、「より詳細かつ包括的である」と述べたものの、それ以上の詳細には言及しませんでした。
アメリカのトランプ大統領は20日、ウクライナとの鉱物資源に関する協定に近く署名する見通しを示しました。ロシアとウクライナの和平合意に向けた取り組みについても「かなり順調に進んでいる」との認識を明らかにしました。大統領はこの日、アメリカ国内における重要鉱物の生産拡大を目指す大統領令に署名した後、記者団に語りました。
トランプ大統領は「ウクライナとロシアに関して、われわれは非常にうまくやっている。ウクライナとレアアース(希土類)に関する契約を近く締結しようとしている」と述べました。
また、トランプ大統領は今週行ったロシアのプーチン大統領およびウクライナのゼレンスキー大統領との個別会談についても言及しました。プーチン大統領は、ウクライナのエネルギーインフラに対する攻撃を30日間停止することで合意し、ゼレンスキー大統領も限定的な停戦に応じる意向を示したということです。ただし、トランプ大統領が目指していた30日間の広範な停戦には至りませんでした。
それでもトランプ大統領は「われわれは(紛争が)終わることを望んでおり、その点でかなりうまくやっていると思う」と述べ、紛争終結への自信を示しました。
アメリカとウクライナは今月、ウクライナの重要鉱物資源開発に関する包括的協定を可能な限り早期に締結することで合意したと発表しています。
トランプ大統領は、この協定がアメリカによるウクライナ支援の「見返り」となるとの見方を示しました。なお、今回の合意内容が以前の案から変更されたかどうかは明らかにされていません。以前の案では、ウクライナ側が求めていた安全保障に関する文言は含まれておらず、アメリカがウクライナの天然資源から得られる収益にアクセスできることが盛り込まれていました。
さらに、ウクライナが所有する天然資源から得られる収益の50%を、アメリカとウクライナが共同管理する基金に拠出する構想も検討されていたということです。
アメリカ政府高官は現在の鉱物資源協定案について、「より詳細かつ包括的である」と述べたものの、それ以上の詳細には言及しませんでした。(ロイター)